県へ新型コロナ対策など69項目求める
連合栃木は6月28日、県施策に関する連合栃木の「政策・制度要求と提言」を福田富一知事へ提出した。今年度は新たな項目として、「新型コロナウイルス感染拡大の影響による雇用維持」を加え、全69項目(新規33、修正36)にわたる提言を行った。
連合が掲げる「働くことを軸とする安心社会の実現」に向け、連合栃木もその一端を担うため、この政策提言活動を結成当初から継続。県部局との意見交換(部局交渉)や議会対策を通じて実現を目指している。
策定にあたっては例年、働く者・生活者の立場を踏まえ、労働組合の視点も加え、政策委員会を中心に、構成組織や地域協議会、議員懇談会とも連携している。また、昨年はコロナ禍により止む無く中止となった「政策・制度 討論集会」だが、今年度は感染症対策と規模縮小により開催。制限が多い中でも、全体討論、分科会討論を通じて建設的な意見交換、貴重な情報共有により要求内容を深化させてきた。
要求と提言を受けて福田富一知事は、「討論集会の開催が実現し、苦労を伴いながらも、策定頂いた貴重な意見と取り組みに対して、敬意と感謝の意を表したい」とあいさつ。今後については「正式に回答したうえで、11月の部局交渉でも議論させて頂きたい」とした。さらに、福田知事からは新型コロナウイルスの県内感染状況や、ワクチン接種の最新情報が語られ、出席した連合栃木役員らと意見交換した。
なお、今年度「要求と提言」の特徴は以下の通りだ。
1.新たに「新型コロナウイルス感染拡大の影響による雇用維持、等」を設定し、9項目を要求。2.今年も「暮らしに関するアンケート」を実施し、約8,400件の「県民の声」から、①医療政策、②雇用労働政策、③教育政策、等の上位項目を反映。3.未来につなぐとちぎ創造予算とも関わる「とちぎ未来創造プラン」や「新とちぎ産業成長戦略」について提言。
このほか、「失業なき労働移動」や「生理の貧困」、「ジェンダー平等」といったキーワードも織り込むと共に、従来通りSDGs(国連が掲げる持続的な開発目標)との関連付けを行った。
連合栃木は、全ての働く仲間のため、「政策・制度要求と提言」への取り組みを、これからも深化・継続させていく。